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安倍内閣総理大臣が推薦!「逆境は飛躍のチャンス ~リッキーと共に~」

逆境は飛躍のチャンス

価 格:¥1,200(税別)
発売日:リッキー出版部
(2016/02/05)

逆境は飛躍のチャンス ~リッキーと共に~

元祖「イクメン、イクボス」ストーリー!

最愛の妻「リッキー」を亡くし、大手銀行を退職して起業。幼い三人の子育てと仕事に奮闘しながら、逆境を乗り越えた澁谷社長。あらためて家族の大切さ、仕事の喜びとは何かを考えさせられる一冊です。


本書には著者・澁谷耕一氏のシングルファーザーとして、そして48歳からスタートした起業家としての波乱に満ちた半生が余すことなく描かれている。一度、手に取ると、そのドラマのようなエピソードの連続に、ページを繰る手が止まらなくなるほどだ。そして読み終えた時、タイトルでもある『逆境は飛躍のチャンス』という意味が、気持ちの中にストンと落ちる。ここには日本人として実に美しい生き方がある、と私は思う。
著者にとって、もっとも大きな逆境は最愛の妻を乳ガンで亡くしたということだ。あとには高校生の長男、高校受験直前の次男(なんと母を亡くした12時間後に入試があったという)、小学3年生の末娘が残された。当時、彼は日本興業銀行に勤める銀行マンとして多忙な日々を送っていたので、子育てと仕事の両立は望むべくもない。

こういう時、父親はどのような決断と行動を起こすだろうか。恐らくさまざまな選択肢がある中、著者はもっとも難しく、過酷な道を選んだ。銀行という安定した職場を去り、48歳という年齢で起業したのである。銀行に残って閑職に甘んじることなく、起業して好きな仕事でキャリアを築き、そして子育ても自らの手でやる。その決意は素晴らしいが、しかし現実は厳しい。昼夜をおかず仕事に邁進する一方、塾の送り迎えや娘の弁当作りの様子なども描かれ、父子家庭の切ない日常が胸に染みてくる。

一方で、ビジネス世界での活躍ぶりは目覚ましい。銀行で長く法人営業畑を歩んできた人らしく、独立後は銀行が納得して資金を貸し出せるよう、企業のビジネスモデルをブラッシュアップし、事業計画書を一緒に作り上げるという新たな事業を軌道に乗せた。本書には「心底やりたい仕事をやる」という夢の実現方法が丁寧に表現されているが、同時に銀行と企業の橋渡しをするという、日本経済の活性化にとって、より意味のある活動が見えてくる。銀行、企業それぞれの立場から、互いにどう意思疎通を図ったらいいのかというヒントとアイデアが本書にはたっぷりと描かれている。

また私がなにより感心したのは、その人生哲学だ。決して人に求めず、相手のことを第一に考え、人の縁を大切にする。その特別なコミュニケーション能力は、恐らくこれからの日本人の生き方に一石を投じるものだと私は思う。

(衆議院議員安倍晋三氏(現内閣総理大臣) 2010/09/05 産経新聞)