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第3回 投資をする人と、投資をしない人の違い|金融リテラシー調査

著者:金融リテラシー研究所

 「貯蓄」から「投資」への流れを加速させるためには、どういう人が投資をするのか、しっかりと把握する必要があります。『金融リテラシー調査』では多変量解析の「判別分析」という手法を用いて、
●「投資をしたことがある人/投資をしたことがない人」
●「投資で得をした人/投資で損をした人」
●「投資金額の多い人/投資金額の少ない人」
の各グループにどのようなリテラシーの違いがあるのかを分析しました。

 判別分析とはいくつかのデータ(質問項目)が異なるグループに分かれる場合、今後得られるデータがどのグループに入るかを判別する基準(判別関数)を得るための手法です。データ分析の監修は東京情報大学の環境情報学科准教授、内田治氏にお願いしました。
判別分析から浮かび上がった「投資をする人」はこんな人です。
1.将来、病気になることが不安。外貨預金をしたことがあり、ラップ・サービスにも興味がある。銀行の窓口で金融商品などのパンフや資料をもらったことがある。
2.インターネット証券やネットバンクで投資したいと考えており、ブログやツイッターも使いこなす。しかし、勉強するのは嫌いな方で、テレビのニュース番組は見ないし、家電の説明書もほとんど見ない。
3.金融商品・サービスにある程度関心があり、株式投信や日経平均、デフレ、統一通貨ユーロなどについて正しい知識をもつ。ハイリターン商品を勧められると、友人・知人に相談する。
一方、「投資をしない人」のプロフィールも今回の調査で明らかになっています。金融機関の顧客にいくつかの質問をすることによって、「投資をする人」「投資をしない人」の見極めができるのです。


(2010/10/15 掲載)