第4回 「投資で得をする人」の金融リテラシー|金融リテラシー調査
「投資で得をする」のは、どんな人なのだろうか。『金融リテラシー調査』の判別分析によると、
1.世帯の金融資産が多く、金や変額年金を保有し、信用取引の経験もある。リスクの高い投資をしているが、外貨預金はしていない。
2.お金にあまり執着しない、積極的なリーダータイプ。投資の理論や情報には詳しくなく、「値がさ株」やJ-REITの説明はできるが、FXやETFの説明は間違える。
3.噂の真偽を確かめる聡明さがあり、友人や知人にも相談している。
――というプロフィールをもっていることがわかってきました。
一方、「投資で損をする人」は
1.金融知識が全般的に低く、投資の基本や流動性リスクなどについては詳しくない。
2.株式売買は月2回以上行うが、日経平均株価のことはよくわかっていない。FXをレバレッジ25倍以上で取引したことがあるなど、リスクを取りすぎる傾向がある。
3.職場の幹事を自ら進んでやり、アパート経営を手がけるなど、前向きだが、普段からあまり計画を立てずに行動する。
――というプロフィールをもっていました。
今回の調査では、「投資で得をした人」と「ほぼ+-ゼロの人」が2割ずつ、「損をした人」が4割ぐらいいました。「貯蓄」から「投資」への流れを加速するためには、成功体験のある投資家を増やす必要があります。「投資で得をした人」を詳しく分析して、どのような金融リテラシーをもっているのかを把握したうえ、投資に成功するためのサポートが大切になるでしょう。
(2010/10/15 掲載)