第5回 たくさん投資する人を発見する方法は?|金融リテラシー調査
「投資金額が多い人」は、
(1)世帯の金融資産が多く、株と投信の両方を経験している。投信の運用期間は10年以上で、外貨預金や金に100万円以上投資したことがある。
(2)老後の生活費の準備を始めており、株式投資をしている友人・知人がたくさんいる。
(3)証券会社の窓口で取引の経験があり、ハイリターンの商品についても窓口で詳しく聞く。信用取引や、複数の通貨の外貨建て債券にも投資したことがある。
――というプロフィールをもっています。
では、たくさん投資をする人を発見する方法はあるのでしょうか。
実は、あります。まず、「老後の生活費の準備」は大きな判別要因になっています。1000万円以上投資してきた人は57.7%が準備を始めているのに対して、100万~1000万円未満の人は30.8%、100万円未満の人は20.8%しか準備を始めていないと答えており、かなりの違いがあります。「年金不安」に対しても1000万円以上投資の人は81.1%が「今のうちから将来に備えておくことが肝心」と答えているのに対して、100万~1000万円未満の人は74.3%、100万円未満の人は71.2%と、7~10ポイントの差があります。
次に、「投資に対する関心」。1000万円以上の人は57.7%が投資の本を何冊か読んだことがあるのに対して、100万円未満の人は40.0%とかなり大きな差が出ています。このため、1000万円以上の人は金融商品・サービスにかなり関心があり(30.8%)、投資の理論や情報についても理解度も高い(53.5%)。100万円未満の人はそれぞれ15.8%と19.3%だったので、ここでも大きな違いが出ています。
(2010/10/15 掲載)