[室町紀行 第九話] 私のダイビング日誌 | 群馬銀行 東京事務所 折茂 盛義 氏
海面の色が同じ沖縄でも全然違う。初めて見る色だ。地元では「ハテルマブルー」と言うそうだ。透明度もほぼ全視界状態。水深30m、日の光で自分の体の影が海底の砂地に映ったのは感動。砂地から顔を出すガーデンイールも八丈島以来の遭遇。
ボート直下の枝サンゴの群生ではカスミチョウチョウウオ、キンギョハナダイの群れ。ツノダシ(エンゼルフィッシュ)もいた。大満足の一日。
~きっかけ~
学生の頃、義理の兄に連れられて伊豆の海で潜ったのが始まりで、以後、海なし県に生まれ育った私は、すっかりスキューバダイビングにはまってしまい、最近では毎年コンスタントに潜りに行っています。
小さい頃から、水族館に行って魚をボーっと見ていることが好きで、また高いところは今でも苦手なのですが、少々深い海は最初の時から意外と大丈夫でした。
今でも継続できているのは、伊豆でダイビングショップを開いているインストラクターの同級生がいるおかげです。
~潜るときに着るもの~
潜るときはウエットスーツを着ます。ウエットスーツは体にフィットしているものを着るはずなのですが、体重・体型は年々順調に成長をしているので、レンタルも適宜利用しています。装着する潜水用ウエイトは体重に比例するので、これもだんだんと重くなってきています。
~誰とどこで~
娘たちも小さい頃は素潜りに付き合ってくれましたが、最近はもっぱら学生時代の仲間やダイビングショップのメンバーと行動しています。年に1~2回は伊豆で潜り、加えて1度は沖縄方面で潜ることを目標にしています。
~海中での出逢い~
魚には定住型と放浪型がいます。放浪型はいわゆる「食べてうまい魚」で中でも大型魚に遭遇することは稀です。過去に一度、三宅島でカンパチの群れに囲まれたことがありますが、多少の恐怖と大きい感動を覚えたものです。
定住型はいわゆる熱帯魚で、地元のダイバーにポイントを教わっておけば、ほぼ出逢いは可能です。ファインディングニモで有名なカクレクマノミに代表されるクマノミ系はイソギンチャクと共生しているので、イソギンチャクを見つけたら、覗き込むことにしています。
~水圧の話~
たとえば、10メーターまで潜ると外圧は2気圧になります。機材(レギュレター)が、吸気を2気圧に調整してくれるのでスムーズに呼吸ができます。しかし、その状態で一気に浮上すると肺の中の空気が2倍に膨らむことになりますから、たいへん危険です。毎秒30センチ、自分の吐く息の一番小さい泡とほぼいっしょに浮上するのが目安です。
~最近気がついたこと~
今夏、伊豆北部では通常見かけないはずのクマノミを発見しました。地元のインストラクターによると、2度越冬しているそうです。
地球温暖化が海にまで及んでいるのかと思うと心配です。
~ずっと守っていること~
まず、無理をしないこと。当たり前のことですが、天候の悪化が予想されるときは潜りません。しかしながら微妙な天候のときは
誘惑に駆られることも多々あります。また1本1本のダイビング自体のコース取りもエアー切れの心配がないように余裕を持ったものにしています。
もうひとつは、ベテランダイバーがいっしょでも、必ずインストラクターについてもらいます。安心感が違います。
~介護班の募集~
合宿と称して数泊して潜ることがあります。このときは、生きのいい20代の若手をメンバーに加えます。荷物運び、ボート上での着替え、ダイビング終了後のフィン(足ひれ)はずしには、なくてはならない存在です。その晩は、お礼にご馳走します。
~日頃の訓練もどき~
毎日、なるべく歩くことにしています。通勤途上や休日でも、歩けるときはなるべく歩くようにしています。万が一、潮の流れがあるときは、脚力勝負となりますので。
以上、思いつくままに書き連ねてみました。最後までお付き合いありがとうございました。
(2012/11/12 掲載)