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[室町紀行 第七話] 旅行会 | 常陽銀行 東京事務所 岡﨑 信一 氏

常陽銀行 東京事務所 
岡﨑 信一 氏
1986年4月 常陽銀行入行。
以降、小山東支店長、法人事業部次長、経営企画部次長などを経て、2011年6月 東京事務所長(現職)

 我が家の共通の楽しみと言えば「旅」である。大もとをたどれば、かれこれ13年前になるが、地元茨城から一番離れた大阪支店に赴任した時に始まる。その頃一人娘はまだ4歳、家族3人で赴任したのであるが、初めての関西での生活である。折角の機会だから色々な所を訪れてみようかと、一気に盛り上がったのである。さっそく旅雑誌を買い込み、どこへ行こうかページをめくっては出掛けていた。

 また、その頃から旅の行程や食べたもの、費用明細などをノートに記録し始め、余白に旅先の写真を貼るようになった。それは今も続いており、先日3冊目が埋まり4冊目に入ったところである。ノートを書き始めた時、表紙に「大阪旅行会」と書いたのだが、それが我が家の旅行会の始まりと言えよう。旅行会のルールは会費として毎月一定の金額を積み立て(茶封筒に入れておくだけであるが)、一泊分の費用が溜まると旅の計画を立て実行に移すという単純なものであった。

 振り返れば大阪では13回、次の赴任地である小山では10回の旅をしていた。その後、地元に戻ったが、娘の部活が始まったことから出掛けられる機会も少なくなり、会費も結構溜まるようになったので、5年ほど前からは連続休暇を利用してちょっと遠くまで足を延ばすようになった。

 

 旅先として我が家の人気スポットは北海道である。5年前に家族で初めて北海道を訪れたのであるが、その雄大な景色と素朴で美味しい食べ物に家族全員が魅了され、次の機会を窺っていたところ、この夏、久しぶりに北海道を訪れることができた。

 前回はマイカーとカーフェリーでドライブ三昧(全走行距離2,200キロ)であったが、今回のテーマは列車の窓からの眺めを楽しみながら、ゆっくり時を過すことにしていた。

 

 東京事務所に赴任して初めて経験した単身生活も1年になったが、帰省すると時折この13年間45回の旅を記録したノートを引っ張り出して、思い出話に花を咲かせたり、次はどこに行こうか話したりと、家族団らんの貴重なツールになっている。

 娘も大きくなり、いつまで付き合ってくれるかわからないが、そんな家族の絆をこれからも大事にしたいと思う今日この頃である。

(2012/9/11 掲載)